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マイオドンティクス(咬合治療)から見た床矯正治療11

Photo 左の本を参考にしながらマイオドンティクス(咬合治療)から見た床矯正治療について述べたいと思います。

正常の概念と正常の崩壊
出生から死に至る生物的現象を通して

②ヒトが直立二足歩行になって他の哺乳類と大きく変わった点の一つに産道の位置の変化と上半身を支えるために骨盤が大きくなり、さらに胎児の頭が他の哺乳類と比べて非常に大きく難産になったことが挙げられる。そのため出産に対しての調節機能がいくつかある。たとえば、胎児が産道をと通り抜けるために頭部の容積を小さくしようとする頭部応形機能といったものが備わっているし、また下顎は安産を目的とした後退位をとり、狭い産道を通る際に最大限に頭部を小さくし出産に対する形態的な適合を得るようになっている
(-30)

 そしてこのような下顎後退位という出生変異から新生児の下顎は本来の位置を取り戻すべく生理的な保乳行為が始められる。これは、出産と同時に上がった第一声、すなわち第一呼吸である産声としての呼吸中枢の覚醒と同じくらいの重要性を持つものである。新生児は探索反射によって盛んに乳房を求め、さらに乳首にすいつき吸綴反射を起こす。最初の48時間ぐらいは母乳が出ないが、乳児は哺乳力を高め乳首の根元を痛いほど締めつけるようになる。この時の下顎は後退位から前方位をとるようになり(図Ⅰ-31)、しかもそれは呼吸作用に対しても有効に働くようになってくるのである。ちなみに乳幼児は、成人と違い、呼吸しながら授乳することが可能である。このように哺乳行為は将来の下顎を位置づけ、筋力を高めそして呼吸、さらに、母親と感情を一体にした情緒発達の最初として非常に重要な行為であり、射乳反射は真に母と子の共同作業となる。(図Ⅰ-32)

 一般に乳汁の分泌には、脳下垂体前葉から出るプロラクチンが乳腺の腺腔に作用することが必要であり、プロラクチンの分泌は母親の精神的な安定が必要である。この乳汁の分泌が本格的になるのに出産後48時間ほどかかるが、実際に乳児が乳首を吸うという吸入刺激が必要である。この刺激は、下垂体後葉を刺激してオキシトシンの分泌を促し、乳腺腺腔周囲の筋上皮を収縮させる働きを持っており、また、この刺激によってプロラクチンの分泌も盛んになり、母と子が一体となって哺乳行為をしていくことになる。この一体感は、情緒発達の最初として重要なばかりでなく、下顎を出生のための後退位から前方位へ修正し、機能的に発達していく第一歩としても重要である。

 また、吸運動は口腔内に陰圧機構をつくって吸入すると同時に舌や顎の運動による乳房や乳首の圧出機構とによって行われる。このことは、舌、顎、頬の筋肉を十分に発達さあ得ることなり、正常な咬合への第一歩となる。さらに乳汁は一回の哺乳の間にその濃度とphが変化し、風味が変わることを乳児は体験しながら食欲をコントロールすることを体得させていくと考えられている。

C1

 

C2

 

C3

つづく、、、、、、

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